Joy Luck Club

日記帖・雑記帖・ぼやきノート・備忘録・・・




「スリー・ビルボード」 :: 2018/04/20(Fri)

ミズーリ州の田舎町エビング。数か月前に娘をレイプ殺人で失った母親・ミルドレッドが、捜査の進展が遅すぎることに抗議して郊外に立つ3枚の大型看板に地元の警察を批判する内容の広告を出した。住民から信頼されている署長を名指ししての批判に、町中がミルドレッドを白い目で見るが、それでもミルドレッドは意に介さず娘を殺した犯人を捜せと、事情を説明する為に彼女に会いに来た署長に悪態をつく。

レイプされ焼き殺された娘の母親の復讐心が犯人を捜し出せない警察へと向かうのだが、その心の底には激しい口論の末、出かける娘に投げかけた言葉への何ともしがたい後悔が渦巻いている。ミルドレッドと部下・ディクソンのそれぞれに手紙を残し、ある事情から自殺してしまう署長の死を契機に周囲の人々の様々な感情の捻じれの中で物語は少しずつ思いがけない終末へと向かっていく。

ミルドレッドの家庭も警察官のディクソンの家庭も警察署内も荒んでいる。黒人への差別、有色人種への差別、ホモセクシュアルへの差別 、女性への差別もあるだろう― あからさまな差別が蔓延る町。それがすぐに犯罪へと結びつくものではないのだろうが、ああ、どうしてこんなにも荒んでしまうのだろうとため息が出る。英語をきっちり聞き取れないから受け流せるけれど、ちゃんと聞き取れたらウンザリしそうな "F" word の連発が荒んだ空気をつくり、ミルドレッドの肝の据わった過激さを浮き立たせる。あゝ。

ミルドレッド役のフランシス・マクドーマンドがいい。




原題は「Three Billboards Outside Ebbing, Missouri」
原題のままでいいのに・・・




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「ペンタゴン ペーパーズ」 (The Post) :: 2018/04/06(Fri)

原題はThe Post 。邦題は「ペンタゴン ペーパーズ」。アメリカ政府が「民主主義の為(?)正義の為(?)共産主義と戦う(?)」という国民を騙すような大義名分を掲げ、実際には自国が創り上げた戦争名目の失敗を隠すためにアメリカの若者を戦地に送り出していたという実態を記した機密文書を新聞社が暴露するというのが大筋。

今現在日本で繰り広げられている公文書改竄、隠蔽、腐った政府そのものの姿と重ね合わせざるを得ないような内容の映画だ。(というか、機密文書としてでも残してあるだけまだましか?と思える日本のふざけた現状に頭を抱えるが。)

まったくねぇどいつもこいつも国民を舐めやがってと思うけれど、ニクソンが大統領の頃には良識あるジャーナリストたちが存在し、権力に立ち向かう気概を持ち合わせていたということだ。これをやったら自分たちは逮捕されるかも知れない、株主の猛反発が起こり得る、会社が潰れるかも知れないという状況下で、考え抜いた末に「前に進むぞ」という判断を下すことの出来る上層部。本来のジャーナリズムの姿だ。権力におもねるのではなく国民に向き合い事実を伝えるのがジャーナリストの役目だという基本精神に則った仕事をする。

スカッとするような結末で感動もするけれど、今の日本の報道はどうよ。森友問題に関しては朝日新聞のスクープに始まり、毎日新聞もそれを援護するような報道を重ねているから希望はあるような気もするけれど、国家権力に立ち向かう報道機関を、国家権力の横暴は絶対に許さないと国民が声を上げて守らなければ良識は潰されてしまう。あちこちの省庁で公文書の改竄、データの捏造、情報の隠蔽、都合の悪い記録の廃棄が行われ、その中で国の根幹にかかわる法案が通されてきてしまっている事実がある。それを包み隠さずきっちりと国民に伝えるのが報道の役割だ。

ジャーナリズムと権力の闘いという本題に隠れて、60年代70年代の女性が男性社会の中でまだまだ差別された地位に追いやられている背景も垣間見えてそこも見逃せないと思った。21世紀の日本はその時点からさらに遅れているのだけれどね。人命救助のためにでさえ土俵に女性は上がってはいけないと守り抜く「伝統」が未だ生き残っている社会なのだ。「伝統」と云ったってたかだか150年のものなのに・・・。女性は不浄?冗談じゃない。





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「15時17分、パリ行き」 :: 2018/03/06(Tue)

2015年に実際に起きたテロ事件に遭遇した3人のアメリカ・カリフォルニア出身の若者の話をクリント・イーストウッドが監督して映画に仕立てた。プロの役者を使うつもりで体験者の3人に話を聞いていた時に、自分たちで演じてみないかと誘ったのだという。「3人だけじゃなく、他の乗客や現場に駆け付けた救急隊員、犯人を逮捕した警察官まで出ることになった。」のだそうだ。

カリフォルニア州サクラメントで育った幼馴染み、アンソニー、スペンサー、アレクの3人。青年になった3人が休暇を使ってヨーロッパ旅行を計画し、イタリア、ドイツひょんなことからアムステルダムにも足を延ばした。予定に入っていたパリに行くかどうか。アンソニーもアレクもあまり気が進まないのだが、パリに行ったことのないスペンサーはいい所かどうか行ってみなければわからないと主張し他の2人も同意した。彼らが乗った15時17分発のパリ行の列車でテロ事件に遭遇し、3人の活躍で犯人を取り押さえ乗客500人余りの命を救ったという実話だ。

列車内で起きた事件に辿り着くまでに、3人の子供時代、スペンサーの軍隊での生活、ヨーロッパ旅行の様子が再現される。佐平次さんも「ちょっと退屈?」とブログに書いているし、下野新聞の映画評でも、「大半が3人の少年・青年時代や旅行中のエピソードが占めている」と書かれていたからそんなもんだろうと思って観た。「カリフォルニアのサクラメント」という名前や風景が懐かしく(とは言っても州都だから一度見ておきたいねと訪ねたことがあるだけだが)、彼らの少年時代の描写はそれ程邪魔には思わなかったけれど、確かに旅の部分は不必要に思えるほど長すぎた。あの列車に乗ったのが運命的なものだと示唆する為に必要だったのか。

原作と同名のノンフィクション(早川ノンフィクション文庫)にある後日譚も含めて映画で描かれればよかったと新聞の映画評は云う。本ではテロ犯の背景も記述されているし、あの事件後にパリで起きたテロ事件は自分たちのせいではないかと彼らは悩んだということも書かれているのだそうだ。フランスから勲章を与えられたのはこの3人だけではなく制圧に協力したイギリス人男性もいたけれど映画では触れられていない。そんなこんなの片手落ちな作り方ではないかと映画評は疑問を投げかけている。そうね、この映画でクリント・イーストウッドは何を表現したかったのだろう。余り深みのある映画とは言えないけれど、自分たちの経験の再現と言えども素人が上手く演じていると思う。お見事。イーストウッドは「棒読み」と言っているけれど、そうは思わなかったな。













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「ブラック・パンサー」 :: 2018/03/03(Sat)

毎朝、前の晩に放送された「荻上チキのセッション22」を聴く。ニュースの解説も掘り下げ方も面白く、特に国会が開かれている期間はその日に国会で繰り広げられた野党と首相や大臣とのやりとりを部分的に音声で紹介し、問題点疑問点を洗い出すという構成が好もしい。

昨日の朝聴いた番組録音の冒頭で荻上チキさんが熱く語り絶賛していたのが映画「ブラック・パンサー」だ。原作はアメリカのコミック(アメコミと言うらしい)でそれを映画化したもの。アメリカ国内でも空前のヒットだという。そんなに熱くなるほどの内容なの?観に行こうか、まいっか1825には合わないよ、イヤたまにはヒーローアクションものを観るのも悪くないかも、というようなやり取りの末、上映スケジュールをチェックして2時40分からのを観に出かけた。嵐のような強風が吹き荒れているからテニスは出来ないもんねというのも理由の一つ。


“ヴィブラニウム”という秘密の鉱石を産出しそれによって築かれた超文明国家、アフリカにある架空の国・ワカンダの物語。“ヴィブラニウム”は世界の争いごとの基になるとして代々の王によって秘匿され、表向きには農業国として認識されている国という設定だ。国王だった父親が亡くなり若き国王となったティ・チャラと“ヴィブラニウム”を狙う者との間に繰り広げられる戦闘をCGたっぷりの迫力のある映像をこれでもかこれでもかとテイクには思えるくらい見せる。筋も構成もアクションもCGもありきたり、に見えた。スターウォーズを何編かはわぁ~うぉ~とかのけぞって観ていた。スーパーマンも観たしスパイダーマンも観たような気もするけれど、同じ類の映画がどんどん出て来るのにつれて興味を失ってきた。テイクの若さが無くなって来ただけじゃなくてハリウッド・スペクタクルというものにも飽きたんだな。

明日(3月2日)はもっと掘り下げて「ブラック・パンサー」を取り上げます、と告知していたので、何がそんなにおもしろいのかを知りたくて今朝聴いてみた。アメリカンコミックのファンだという中島かずきさん、音楽ライター(って何?)の渡辺志保さんの二人がゲストだ。ヒーローものをこのように熱く分析する人たちの想いを初めて聞いた。昨日観た映画の解説をあとになって聞いてふぅ~んへぇ~そうなのかぁ、そこまで深い映画なの・・・と頷きながらもやっぱり彼らの熱さに取り残される。

「ブラック・パンサー」が突然出て来たわけではなく、「アベンジャーズ」「シビル・ウォー/キャプテン★アメリカ」という物語から脈々と続いているヒーローものということみたいだ。(イマイチ理解できていない)その流れの中のヒーローものなのだけれど、初の黒人ヒーロー、そして彼と共に戦うのが女性というのにも魅力があるらしい。

「ブラック・パンサー」には馴染みのある響きがある。60年代の公民権運動の中で生まれた「ブラック・パンサー」党という急進的な黒人解放闘争を繰り広げた政治団体。1968年のメキシコオリンピック陸上で表彰台に上った黒人選手二人が黒い手袋をはめた拳を突き上げた行為が記憶に残っている。映画の冒頭の場面でカリフォルニアのオークランドのアパートの一室が出て来る。監督の出身地でありブラック・パンサー党が生まれたのもオークランドだと番組の中で紹介されている。テイクにはこれ以上説明できる力がないので、興味があれば3月2日のセッション22のメインセッションをご聴取あれ。この映画の捉え方がわかって面白いと思う。みんなが熱っぽく語るからちょっとうるさいけれど・・・。







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「小林多喜二の母の物語」 :: 2018/02/17(Sat)

フォーラム那須塩原で「母 小林多喜二の母の物語」が公開された。現代プロダクション製作の映画で自主上映が基本なのだがフォーラムが取り上げてくれた。「映画サークル十人十色」が応援すると云う形での公開はこれが三作品目。一部前売りチケットの販売をしたり、上映期間中は出入り口でのアンケート配布や回収、プログラム販売と云う十人十色独自の取り組みをメンバーが担当する。テイクは今日明日の担当。ついでだから18氏も誘って映画を観た。(映画の内容は十人十色のサイトで。)


面白くない映画だった。上映応援をしている側のテイクが言っては身も蓋もないが、映画の作り方自体が受け入れられない。短過ぎるカットが繋げられているだけの映像で不自然。脚本も演技も拙いし、筋立てが散漫で焦点が定まらない。訴えたいのは多喜二の人生なのか母セツの人生なのか。三浦綾子原作の「母」は多喜二の母の人生に焦点を当てているはずだが、映画ではどっちつかずのぼやけた描き方だ。場面場面がポツポツ短く切れているものだから人間関係も時々よくわからなかったりする。ちょっといただけない。

損した気分とは18氏の言だがテイクも同感だ。






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映画「ドリーム 私たちのアポロ計画」 :: 2017/11/20(Mon)

舞台は1961年のバージニア州ハンプトンにあるNASA・ラングレー研究所。ソ連とアメリカの宇宙開発競争が始まった頃の話で、ソ連が有人宇宙船打ち上げに成功したことで焦るアメリカが巻き返しを図る為に、スタッフが一丸となって日夜開発に励む・・・もちろん男ばかりの世界で、女性は補助的な役割に置かれている。そんな世界にはもちろん白人しかいない、と思いきや別棟では能力のある黒人の女性たちが計算係として働いている。60年代と言えばコンピューターがまだ完璧な状態で仕事ができる時代ではなかった。そして何よりもまだ黒人に公民権が与えられていない時代だった。白人や男性と同じ、或いはそれ以上の能力を持ちながら黒人、女性ということで出来る仕事も公平に仕与えられない。主役はキャサリン、ドロシー、メアリー、3人の黒人女性だ。

キャサリン・ジョンソンは宇宙研究本部に配属される。白人男性だけの職場でキャサリンにとってはそんな環境でで働くことがどんなに辛いことか。仕事中にトイレに行きたくなっても近くには黒人用のトイレがない。800mも離れた別棟まで毎回走っていく。職場のコーヒー・メーカーは使わせてもらえず、「黒人用」と書かれた小さな空の電気ポットが傍らに置かれているだけ。ドロシーは黒人グループの管理職になりたいという希望を上司のミッチェルに伝えるのだが「黒人グループには管理職を置かない」と無下に断られる。そしてメアリーは技術部に配属され、そこでエンジニアを志すのだが、(黒人女性という理由で)それ以上の資格が必要だと無視される。

でも三人はそんな環境に負けずに強くしなやかに進むのだ。決して諦めずに自分の能力を信じ困難を切り開く努力をし、仕事ができることをどんどんアピールしていく。それぞれの持ち場でアメリカ宇宙開発の「マーシャル計画」有人宇宙船の打ち上げの成功の一端を担うことになる。明るく前に進む三人がカッコいい。キャサリン・ジョンソン、ドロシー・ボーン、メアリー・ジャクソンの実在した女性の実際にあった話だ。(余談だけど、キャサリンの上司・アリ・ハリソン役のケビン・コスナーが良い役どころだ。久しぶりに見たなぁ。昔好きだったなぁ。)


黒人の女性は二重の差別を受ける。黒人ということで社会での差別を受けている。女性ということで黒人男性にも蔑視される。1961年、大統領はケネディ、黒人、更には黒人女性の人権が認められていなかった時代に名前は知られなくてもこの様に活躍した女たちがいた。キング牧師が先頭に立って黒人の公民権獲得を求める集会やデモが各地で開かれていた時代だ。そういう正面から権利を勝ち取る闘い方もあり、キャサリンたちの様に白人社会の中で差別されながらも自分の能力を使って存在を認めさせていくというやり方もあるということだ。差別社会と堂々と闘った彼女たちに拍手を送ろう。



原題は「Hidden Figures」(隠された人たち)。 日本での公開に当たって「ドリーム 私たちのアポロ計画」という日本題がつけられた。マーシャル計画なのにアポロ計画とはこれいかに、とのクレームがあったらしいが、配給会社が日本人向けに甘い雰囲気の「ドリーム」とマーシャル計画より名前が良く知られている「アポロ計画」を使ったとのこと。何だかねぇ・・・。







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「セールスマン」「光」 :: 2017/07/13(Thu)

二日続けて映画を観に行った。
二作とも今週で終わってしまうから。

一昨日観た「セールスマン」はテイクにとっては初めてのイラン映画だ。
主人公の夫婦は劇団員。夫は高校教師でもあり、公演が近づいているアーサー・ミラーの演劇「セールスマンの死」の練習や楽屋での会話、高校の授業風景で日常が紹介される。その日常が妻がレイプされる事件で一変し、その後は心理的な描写で物語が進む。警察に行くのを拒む妻の気持ちを受け入れることがでず復讐に燃える夫は小さな手がかりを基に犯人を捜し出すというサスペンスだ。夫と妻を演じたシャハブ・ホセイニとタラネ・アリドゥスティの演技が心に残る。
きっちり事件が解決されたとは納得出来ないまま、翌日になっても情景が頭から離れずに推理は続くのだ。引っ越し先のアパートの元住人は娼婦で男が出入りしていたという話を近隣の人たちから耳に入る。ひょっとしたらあの女がその娼婦なのではないか。犯人は彼だということで終わったけれど、本当は彼ではなくあっちの男ではなかったのか。何気ない小さな描写からテイクはテイクなりの推理を楽しんだ。

題名は知っているアーサー・ミラーの「セールスマンの死」。戯曲をちゃんと知っていればこの映画は何倍も楽しめたのかも知れない。「セールスマン」という映画の題名が何らかの暗示なのだろうか。知識も浅く読み取る力もないテイクにはこれ以上はわからない。2時間の長い映画だったけれど飽きずに引き込まれたことは間違いない。

・・・・・

昨日は河瀬直美監督の「光」を観た。徐々に失明していく大きな実績のある元カメラマンと目の見えない人が映画を観るのに必要な音声ガイドの仕事をする女性の恋愛物語だ。そう言ってしまえばそれで終わってしまうのだが、それを心に残る映像にしたのが河瀬直美監督の感性なんだろうなぁ。「光」という題名にふさわしく光を上手く扱い綺麗に撮っている作品だ。少しずつ見えなくなっていくカメラマンの焦燥感、そして最後の光が消えた瞬間の恐怖と失望。その時に支えになってくれることになる女性が側にいた。希望が見える。
面白い構成で、音声ガイドのモニタリングをするという設定で使われた劇中映画が、本編「光」が終わりエンディングロールが全て流れた後に始まるという嗜好だ。エンディングロールの途中に席を立って出て行った何人かはこれを見逃した。映画の中で音声ガイドの声を聞きながら観ていたショートムービーの画面を音声ガイドなしで観る時の印象の違いを体験できる。





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「大林宣彦監督 命がけののメッセージ」 :: 2017/07/01(Sat)


スノーデン :: 2017/06/30(Fri)

連日のフォーラム那須塩原通いだ。
火曜日は「『知事抹殺』の真実」を観る為に劇場に入る前はアンケート配布と鑑賞後のアンケートの回収やプログラムとCD販売のお手伝い。水曜日は上映前後のお手伝い。グリーンサムさんも観てくれたし、映画をお勧めした知人も来てくれていて嬉しかった。


そして、昨日は「スノーデン」を観てきた。

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組織の中にいて、組織がやっていることに不快感を感じるようになる。「組織」とはアメリカ合衆国NSA(米国家安全保障局)。29歳の彼エドワード・スノーデンはアメリカ政府が進める個人情報の監視プログラム構築に関わっていることに次第に嫌悪感を持ち始め耐えられなくなって遂にはNSAで得た情報を持ってNSAを辞めた。そしてアメリカ政府の市民監視の実態を世界に明らかにするのだ。スクープしたのはガーディアン紙。フリーのカメラマン、ジャーナリスト、それにガーディアン記者が香港のホテルでスノーデンにインタビューをする数日間を軸に、それまでの、NSA職員として働いていたスノーデンの生活を描いた映画だ。観終わっていい映画だったと満足できたのはスノーデンの人間性が感じられたからだと思う。アメリカが一番とは言えどもこんなことはどの国も多かれ少なかれやっているのだろうと考えると怖くなるし嫌になるが、ただそれだけで終わらせなかったのはオリバー・ストーン監督の持ち味か。

気に入った映画だから7月5日発売のDVDを予約してしまった。図書館にリクエストしてもDVD発売から1年経過しないと図書館には置けない・・・と以前言われたことがあるからだ。ハンナ・アーレントとかカルテットとかチョコレートドーナツとか・・・ね。





帰宅後、14年公開のドキュメンタリー映画「シチズンフォー スノーデンの暴露」を観た。これは、スノーデンとフリージャーナリスト、カメラマン、ガーディアン記者がホテルに籠って続けたインタビューを記録したもので、日本語字幕がないのでちゃんとはわからないながら、映画「スノーデン」を思い起こしながら観ると楽しめる。実物と映画の俳優とがよく似ていること!そして取材者側とスノーデンとの一体感・・・



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『知事抹殺』の真実 :: 2017/06/27(Tue)



フォーラム那須塩原で上映されているドキュメンタリー映画「『知事抹殺』の真実」を観た。
3月の終わりに白河の図書館別館で開かれた自主上映会で鑑賞したのでこれが2回目。
安倍政府の悪政がどんどん進んでいる今観ると一層権力の怖さが伝わってくる。

初日から知事や監督の舞台挨拶が続いているが、今日はエンディングテーマを歌っている佐藤孝雄さんが登場した。プロの歌手ではなく福島県の昭和村という所でお蕎麦やさんを経営していて火曜日が定休日だから監督のお誘いで今日ここに来ることができたとのこと。こんなに大きな会場で歌うのは初めてで、指は震え膝はガクガクしていると笑わせる。テレビの云うことなんか信じられない、新聞は本当のことなんか書いていない、私たちは本当のことを知りたい、本当のことを知ろうと歌う軽快な曲だ。


前川喜平氏が記者会見で言っていたように、メディアがしっかり事実と真実を伝えなければ民主主義が崩壊するという一端が現れた事件。東京地検が知事の弟の取り調べ中に「知事は日本にとってよろしくない。いずれ抹殺する」と云った言葉に現れているように、国と東京電力に対峙していた福島県知事を事実無根の事件をでっち上げて辞職に追いんだ。

その時、メディアの果たした役割は何だったのか。新聞もテレビも週刊誌も何もかもが検察の発表通りの報道をし、自分たちで真実を探すことはしなかった。「この映画を作るにあたっていくつものメディアに当時の資料の提供を求めたが、依頼に応じたのはただ一社のみだった」とのテロップで映画は始まる。

佐藤栄佐久氏は自民党選出の衆議院議員を何期か務めた。その後、福島県知事として5期18年福島県のために働き県民の信頼も厚かったようだ。地方自治の独立を目指し道州制には反対していた。東京電力の杜撰な安全管理を厳しく追及し、原子炉17基の運転を停止させた。現在、小泉元首相の進める「脱原発運動」と歩を共にしている。テイクは小泉純一郎元首相を信用していない。だから映画の最後に小泉氏が出て来る場面が嫌だけれど、この映画は佐藤栄佐久氏の身に起きた権力による冤罪事件を取り扱い、権力側につくメディアがどんなに恐ろしい役割を果たすのかを描いた映画なのでそれはそれとしておく。

共謀罪法案があんなやり方で通過してしまった今、この様な事件がまかり通るような時代がやって来る。自民党員であろうと市民団体のメンバーであろうと国家権力に異を唱える者はどんどん逮捕されるという恐怖政治の時代がやって来る。自分には関係ないと知らん顔をしていても権力にとって都合が悪ければ「一般人」だってそんな目に合う。自民党員の佐藤栄佐久県知事の身に起こった事件の真実を知ればどんなに怖いことかが分るだろう。多くの人に観てもらいたい作品。

日比谷での上映後「ホラー映画より怖い映画だった」と安藤亘監督に伝えた人がいたそうだ。


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上映初日は満席、その後も会場の、半分は埋まる盛況ぶりで観客は昼夜合わせて700人を超えた。「映画サークル 十人十色」の活動第一弾が成功裏に終わりそうで嬉しい。サークル独自の宣伝をしたり、市民ネットや十人十色のメンバーがチケット販売に関わったりして、地域の映画館と一緒になって上映を成功させることに微力ながら参加できたことも嬉しい。6月30日(金)まで上映されるのでお近くの方には是非ご覧になっていただきたいなと思う。スケジュールなど詳細はこちら。

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