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Joy Luck Club

日記帖・雑記帖・ぼやきノート・備忘録・・・




鯨と九条俳句 :: 2018/12/29(Sat)

「鯨」が日本の食文化だと実感したことがなかった。
子どもの頃、わが家の食卓に出る「トンカツ」は鯨肉の「カツレツ」だった。給食にも鯨肉献立があった記憶はある。けれども、「食文化」という言葉を理解できる頃には鯨肉料理はとっくに目の前から消えていた。子どもの頃の父の給料日前のご馳走としての「鯨のカツレツ」が最後だ。大人になって居酒屋なんかで鯨のベーコンなるものは少し食べたことがあるが、大して惹かれず、鯨肉をどうしても食べたいと思った事はない。


政治がらみの「食文化論」が躍り出して、商業捕鯨が認められないから国際機関から脱退するなんてトランプみたいじゃないか。そもそも国会で討議されることもなく、国民の意見も聞かずに勝手に「鯨は日本の食文化」という理由をつけて、世界が注目している捕鯨問題の話し合いの場から降りてしまうことは鯨肉を日常的に食していない一国民として納得できない。

IWC脱退を表明してから自民党本部の食堂の毎週金曜日の献立に鯨のカレーが加わったというのにも笑ってしまう。「日本の食文化」だからと、とってつけたような急ごしらえの献立だ。

憲法学者の水島朝穂教授の仰るには、
「憲法七十三条は、国会での事前もしくは事後の承認が必要としている。条約や国際機関からの脱退も国政の重大な変更であり、国会での議論抜きではありえない。」
また、「IWCからの一方的な脱退は、憲法九十八条が掲げる『国際協調主義』を捨て去る最初の一歩になりかねない。」とも。(東京新聞)

シーシェパードのやり方には首を傾げるけど、鯨肉が一般家庭の食卓に上ることがどれだけあるのだろうかというような状況で、勝手に政権が「鯨は日本の食文化」と言い放つのは間違っている。


・・・・・と悶々としてああだこうだ考えていて、そうだ!と思いだしたのが「おクジラさま ふたつの正義の物語」という映画。フォーラム仙台か宇都宮ひかり座に何かを観に行った時に、近く上映するというので持ち帰ったチラシだけど、残念ながら見逃してしまった作品だ。
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捕鯨のことを考えるのに参考にさせてもらったサイト「グラバートの樹」の「鯨と人間①」「鯨と人間②」が面白かった。特に捕鯨の町・仙崎に生まれた金子みすゞの詩を引用して動物と人間の関係の在り方で結んだ②が良い。



公式サイトは充実している。映画の紹介だけではなくて、佐々木芽生監督とジャーナリストの佐々木俊尚氏、監督とフォトグラファーのヨシダナギさんとの興味深い対談が動画とテキストで掲載されている。鯨、イルカ漁を生業としている太地の人とアメリカの反捕鯨活動家のそれぞれの側面を捉え、あとは観る者が考えて、というような映画なのだが、今回のIWC脱退問題とも繋がる問題提起となっている気がする。










長い長い闘いだった。
2014年7月30日のJLCの記事をここにご紹介する。

「梅雨空に「九条守れ」の女性デモ :: 2014/07/30(Wed)

さいたま市の大宮区三橋公民館に月報への掲載を拒否された市民の俳句
梅雨空に『九条守れ』の女性デモ
この句のどこが悪くて掲載を拒否されるのでしょう。
公民館活動の一つ俳句教室で、メンバーの互選で選ばれた句は今まで公民館報に毎月掲載されてきたのです。
世論を二分しているからとか政治的だからとかという訳のわからない理由で、
さいたま市教育委員会があくまでもこの句の掲載を拒否することにしたと言います。

安倍内閣の暴走に伴って、あちらこちらの自治体や公共の施設で自主規制的な動きが出始めました。
「九条を守る」とは憲法を守ると云うことではないでしょうか。
時の政権の解釈で「九条」をないがしろにするというのは憲法を守らないと云うことです。
憲法を守るべきだと声を上げてデモをしている女性たちを詠い、
俳句教室のメンバーがその月の代表作として選んだこの句の掲載を拒否するのは
市民社会に当然存在すべき民主主義を自治体の手で押しつぶしているということで、到底許されるものではありません。

昨今目にしたり耳にしたりするあちらこちらの自治体の馬鹿げた自主規制に抗議します。」




市民の再三にわたる申し入れに対して、さいたま市は掲載を拒否し続けた。作者と周囲の人々は公民館法に詳しい学者などを招いた勉強会などで知識を得、さいたま市の姿勢は法に反するものだとして地方裁判所に訴えた。結果はさいたま市の敗訴となったのだが、市は上告に踏み切り、話し合いで解決しようと申し入れた市民と対立。高等裁判所が市の上告を棄却し、第一審と同じ判決を下したという先日の朗報に続いて、昨日12月28日、さいたま市が原告に謝罪し、九条俳句を公民館会報に掲載することを約束したという更なる朗報が飛び込んできた。

【おかしなことをおかしいと言い、泣き寝入りすることなく4年半近く闘い続けた俳句作者とそれを支援してきた市民の方々への最高のクリスマスプレゼントだ。
「梅雨空に「9条守れ」の女性デモ」。不当掲載拒否が無ければ’誰も知ることもなかったこの一句が、21世紀の歴史に刻まれることになったといえるだろう。
 暗雲のなか逆風がますます吹き荒れる情勢の中で、希望の晴れ間を見る思いだ。】

全く仰る通り。テイクもここで万歳を叫ぶ。


icon九条守れ

さいたま市の女性の句。
教育委員会は公民館報への掲載を拒否しています。


その他にも「9条」取り扱い拒否が様々な形で広がっています。

「九条俳句」市民応援団ができました。

2018december_46.png
  1. 憲法
  2. | trackback:0
  3. | comment:2
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comment

九条俳句を公民館会報に掲載することを約束。。
万歳ですね! 闘い続けられた方々のことを誇らしく思います
それを伝えて下さるテイクさんも尊敬です 鯨の記事も!
今日は白い霧に巻かれた日でしたが、すっと光が射し入りました
  1. 2018/12/30(Sun) 07:21:10 |
  2. URL |
  3. そらぽん #4wgPbndY
  4. [ 編集 ]

∮そらぽんさん
ありがとうございます。とても嬉しいニュースでした。
市民応援団が出来たことを知ってすぐに会員登録をして、毎月送られてくる会報で様子を追っていました。傍聴に行きたいとずっと思っていましたが、それを果たす前に嬉しい結果が出て万々歳です。
「諦めないで続けること」
希望の光がそこにもここにも射し始める2019年にしたいですね。
  1. 2018/12/30(Sun) 17:18:11 |
  2. URL |
  3. テイク25 #NNZ72WTo
  4. [ 編集 ]

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